肩こり

前回までは概論をお話してきましたが、今回からは具体的な不調について、ひとつひとつ取り上げていきたいと思います。

ここでは、あくまでも小さいお子さん(赤ちゃん~小学生)の不調を対象として取り上げていきます。


今回は「肩こり」について。

首、肩、肩関節周辺、肩甲骨周りの筋肉痛、寝違い、重だるさ、硬直感、引きつりなどをまとめて肩こりと言います。

「肩こり」という言葉は、疾患名ではなく俗称です。


子どもは肩がこらない、と思っていらっしゃる大人の方もいますが、子どもでも肩はこります。

長時間の手作業や、不良姿勢、ゲームやテレビの見過ぎ、運動不足などにより、肩こりがみられます。

カゼや歯痛、眼・耳・鼻・口など頭部に疾患がある場合や、チックに随伴して見られることもあります。


後頭部から首筋にかけて、硬さや緊張がある首筋を触ると、痛がる子もいます。強く揉んではいけません。

背中をまるめていることが多く、背中の下あたりの棘突起が目だって、皮膚がカサカサ黒ずんでいることがあります。

胸椎上部の棘突起が目立つ子もいます。


肝虚証、脾虚肝実証、肺虚肝実証と考えて治療します。

首、肩、肩甲骨周り、頭に滞った気を発散させるように、皮ふ鍼をしていきます。

あとは、随伴症状に合わせて施術することになります。


家では…

テレビ・ゲームのし過ぎ、受験勉強、ストレス…原因はさまざまで、どうしても避けられないものもあるかと思いますが、改善できるところから生活を改善しましょう。

湯船にしっかり入って、体を温める。

首と足を冷やさない。

適度な運動や遊びで体を動かす。

肩は、揉むよりもさすったり、歯ブラシなどでポンポンと叩いて、軽い刺激を与えてあげるとよいでしょう。揉むとかえって痛めてしまうことがあります。





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