夜驚症
前回は夜泣きでしたが、今回は夜驚症について。
夜、寝ていたと思ったら泣き始めるので同じように感じるかもしれませんが、メカニズムは違うのです。
夜泣きは寝ている子が浅い眠りの途中で起きてしまうこと。
夜驚症は深い眠りの途中で脳の一部だけが起きること。
という違いがあります。
夜驚症は幼児から小学校低学年の児童に見られます。
睡眠中枢が未熟なために起こると考えられ、生まれつきの脳の素質によるもので、育て方に影響されないと言われています。
脳の大部分は寝ているのに、脳の深い部分にある大脳辺縁系が活発に動き、感情が爆発して夜中に突然、叫んだり泣き出すのです。
そのため、朝起きた時に夜中の事をきいても子どもは覚えていません。
夜中に起きたときに声を掛けても反応もありません。
そのため、我が子に何が起きたのだろう?と不安に感じる親御さんが多いです。
夜驚症の相談と合わせて夜尿症の相談を受けることがあります。
睡眠中に抗利尿ホルモンを出す視床下部も、大脳辺縁系に含まれ、視床下部が起きている状態だから尿を作ろう、と考えてしまうからだろうか…?と思うことがあります。
肝虚証+腎虚証で治療します。
後頚部の皮ふ鍼と、ふくらはぎの皮ふ鍼で体をリラックスさせます。
軽い皮ふ刺激の方が、大脳辺縁系を刺激しやすくなります。
仙骨、内くるぶし周りのお灸で、腎を補います。
家では、
寝る前のテレビやゲーム、スマホの使用を控えましょう。使い過ぎは脳を疲労させ、眠りの質を悪くします。
日中、家族が夜驚症に対して不安な姿を見せると悪化することがありますので、落ち着いた対応をして安心させましょう。
寝る前に、後頚部や肩背部をスプーンでさすったり、仙骨やふくらはぎをドライヤーであたため、心地よく皮ふの表面を刺激してあげましょう。
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